春〜初夏 初夏〜真夏 秋 冬


当麻乗越より、裾合平〜旭岳〜沼の平方面を望む >パノラマを見る
旭岳ロープウェイ山麓駅〜姿見駅〜裾合平〜当麻乗越

 日本で最も北に位置する大雪山の山々は、日本で一番早く紅葉が始まることで有名です。特に標高が高い旭岳周辺は秋の訪れが早く、8月も終わりになるとウラジロナナカマド、ウラシマツツジ、チングルマなどが色づき始め、9月中旬には全域が紅葉のピークを迎えます。 今回は、晩夏から立秋(8月下旬〜9月中旬)にかけて、大雪山系屈指の紅葉の名所「裾合平」と「当麻乗越」2つを結ぶ「絶景!紅葉街道」をご紹介します。近年、このコースは木道が整備され歩きやすくなりました。日本で一番早い紅葉を最高の眺めのいい絶景ポイント当麻乗越から見下ろしてみましょう!そこからの眺めは、南西側に北海道の最高峰旭岳と熊ヶ岳が見え、西側から北側には、ネイビーブルーの池塘群と紅葉、そして、青空と雲のコントラストがベストマッチして、表大雪屈指の撮影ポイントとなっています。

所要時間
片道 約 3時間:歩行距離 約 5km
必要な装備

@防水性に優れる登山靴(スニーカー・サンダルは適しません)
Aスパッツ(ピウケナイ沢の渡河や泥るみがあるので、あれば便利)
Bレインウェアまたは、ウィンドブレーカー (悪天候時)
C水や食べ物(往復6時間・約10kmの長丁場)
D地図・コンパス(必須)
E応急セット(必須)
Fストック(転倒防止・特に下りは有効)
G熊鈴・ラジオなど鳴り物(当麻乗越周辺は熊の生息地であるため特に注意が必要です)
H携帯トイレ(姿見駅舎内以外コース上にはトイレはありません。)
I携帯電話(天気情報の入手や万が一に備えて※当麻乗越は通話可能)

消費カロリー
成人男性30代で体重70Kgの場合の消費カロリーは、約3750 kcal


日本で一番早い紅葉を当麻乗越から望む
コースルート(片道 約 3時間
1. ロープウェイ山麓駅 ロープウェイ乗車
約10分
2. 姿見駅→第一展望台 難易度:☆☆☆☆
約 5分
3. 第一展望台→第三展望台 難易度:☆☆☆☆
約5分
4. 第三展望台→裾合平分岐 難易度:★★☆☆☆

約2時間

5. 裾合平分岐→当麻乗越 難易度:★★☆☆☆

約1時間

6. 当麻乗越到着※ここからの眺望は大雪山系屈指

※コースタイムは、天候や登山者の体力などにより異なります。参考タイムとしてお考えください。

詳しいご質問は、旭岳ビジターセンター TEL:0166-97-2153 へお問い合わせください。

この山岳エリアでの「道が分からない!」「道に迷った!」は山岳遭難の状態です。すぐに警察に連絡し、救助を求めましょう。 電話110番・もしくは大雪山系管轄旭川東警察署 TEL:0166-34-0110

日本で一番早い紅葉を旭岳ロープウェイから見てみよう!


第一展望台より旭岳
 日本で最も早く紅葉が始まる大雪山は、毎年9月の上旬から始まり、約1ヶ月間かけて、山頂から麓までゆっくりと真紅に染まっていきます。
 大雪山の山々には紅葉の名所と言われる場所がいくつかあり、赤岳の銀泉台や高原温泉の沼巡りなどが有名ですが、その中でも、もっとも手軽に、かつ、安全に紅葉見物ができる場所は?と訪ねられれば、迷わず旭岳ロープウェイに乗車することをお奨めします。
 天候に恵まれれば、車窓からは正面に北海道の最高峰旭岳(2,291m)が、右手には大雪山の奥座敷トムラウシ山から富良野岳が見え、左側は御田の原の池塘群と当麻岳の稜線が見えます。特に紅葉シーズンは、御田の原周辺がとても美しく、初めてこられた方は、ここで第一声を上げます。「わー綺麗」男性は言葉すら発しませんが、カメラのシャッター音が車内に鳴り響き、心の現われを感じさせます。終着駅である姿見駅までは約10分。このシーズンに乗車するとこの10分がやけに短く感じます。下車後、自然解説員による約3分間のレクチャーを聞いた後、第一展望台に向けていよいよ出発です。姿見の池周遊路コース(1周約1時間)は、整備が行き届いていて、特別歩きにくい箇所はありませんが、ハイヒールやサンダルは不向きです。登山靴かスニーカーをお奨めします。
 姿見駅から歩いて5分ほどで、第一展望台に到着です。ここからの景色は、針葉樹の緑と広葉樹の赤色や黄色その微妙な色の違いが幾重にも重なったような色彩を見せ、旭岳の山容が、錦絵のように飾られているようで、とても綺麗です。続いて第二展望台へ向かいます。ここから北側を見てみると、満月沼と紅葉のコントラストが美しい。北東側は、今回の目的地である当麻岳から安足間岳の峰が見えます。


旭岳ロープウエイに乗車

ロープウエイ車窓より正面旭岳


ロープウエイ車窓より御田の原


ロープウエイ車窓より御田の原

姿見駅デッキより


第一展望台から南西方面を望む


第一展望台から北東方面を望む

第二展望台から北側を望む


第一展望から第三展望へ行く途中


第三展望台に周辺にいるホシガラス

忙しく餌を埋めるホシガラス
 第三展望台に着くと、ガーガーガーと鳴きながら飛んでいる鳥がいます。よーく見るとマツボックリをくわえています。ホシガラスです。この鳥は、高山に住むカラスの仲間でカケスぐらいの大きさです。全身茶褐色の地に、顔から背、腰にかけて白い斑点が星のようにちりばめられた美しい鳥です。ホシガラスは、秋になると、ハイマツのマツボックリが熟すとハイマツ帯に現れ、マツボックリから種を取り出し、冬に備えて土中に埋めて貯えます。この貯えられた種の一部が忘れさられ、新しいハイマツになります。高山に分布するハイマツのマツボックリは熟しても開かず、種は自然に落下しません。また、マツボックリのまま地上に落ちても種は正常に発芽しないので、動物に食べられるなどして、マツボックリの中から種が取り出され、土中に埋められ初めて発芽します。その種の貯蔵場所の一つに高山の風衝地があります。風衝地は風当たりが強く、冬でも積雪がほとんどないため、貯えた種を掘り出すのに都合が良い場所で、ホシガラスにとっては貴重な冷蔵庫です。まさに、ホシガラスは大雪山の造林屋とも言えましょう。
 夏は、この第三展望台には白と黒の望遠レンズがずらりと並びギンザンマシコを撮影していたカメラマンが大勢いましたが、9月に入り、秋の気配漂う今となっては、その姿は殆ど見られません。しかしながら、ギンザンマシコがいなくなったわけではなく、今回の取材の際も何度も目撃しました。秋口の第三展望台は、ホシガラスの観察ポイントとしてお奨めで、かなりの確立でホシガラスを見ることができるでしょう。それでは、夫婦池の片方、鏡池を右手に見ながら裾合平分岐へ向けて出発です。なお、体力に自信がない方や、登山装備をしていない方は、裾合平方面には向かわず、第4展望台へ向かい道なりに進むと姿見の池が見えてきます。そして、第5展望台で南側にある忠別岳から西側斜面(天人峡)の紅葉を見物して、姿見駅に戻っても十分大雪山の紅葉を楽しむことができます。なお、オススメポイントとして、旭岳ロープウェイ姿見駅の乗車口横から屋外デッキに出ると、御田の原周辺の紅葉見物ができます。ここは、意外と知られていない絶好の撮影ポイントです。

ハイマツの実をくわえて飛ぶホシガラス

第三展望台より北側斜面


鏡池と旭岳


第四展望台より

姿見の池


ロープウェイ屋外デッキより


第三展望台から裾合平分岐まで

登山道から見える当麻岳
 旭岳を右手に、裾合平分岐へ向けて歩いていると、足下には、エゾオヤマノリンドウや、ミヤマリンドウ、そして、花名に秋が入るミヤマアキノキリンソウ、コケモモモの実など秋を感じさせる草花が至るところで見られます。旭岳周辺の赤色の源は、ウラジロナナカマド、ウラシマツツジ、クロマメノキ、チングルマがそうで、ダケカンバは黄色の代表です。それがハイマツの緑とマッチングして錦絵のような色彩となり大雪山を紅葉色で包みます。
 では、なぜ秋になると紅葉は赤くなるのでしょうか?秋になり気温が下がると落葉樹は、葉っぱを落とすための離層を葉柄の基部に作りますが、この離層ができると光合成によって生成された糖類の枝への移動が妨げられ、葉に蓄積された糖類がアントシアニンという赤色の色素になり、紅葉が起きます。いっぽうダケカンバの黄色はというと、葉緑体のクロロフィルが秋の落ち葉前に分解して移動した結果、もともと葉にあったカロチノイドという黄色色素が目立つことで起きます。美しい紅葉になるための条件は、夏は好天が続き、秋は冷え込むといった夏と秋の寒暖の差が大きい年ほど、色素の生産が盛んになり、美しい紅葉となります。近年は、地球温暖化の影響か9月でも気温が高い日があり、今回の取材では、初夏の旭岳の麓を飾るキバナシャクナゲのつぼみを見つけました。いつにない陽気で春と勘違いしたのでしょうか?これも地球温暖化の影響なのでしょうか?
 つい数年前までは、裾合平方面に向かうと必ずと言ってもいいぐらい泥るみがあり、歩きにくい印象がありましたが、近年、裾合平〜当麻乗越へ向かう登山道が整備され大変歩きやすくなりました。しかし、気をつけなければいけないのは、悪天候時の道迷いによる遭難です。好天時は登山道を故意に外れない限り遭難の心配はありませんが、濃いガスが発生した際は注意が必要です。裾合平の分岐に向かう際に、いくつか登山道のように見える沢があります。間違っても下らないよう注意してください。大きな岩に○や×・←→のマークが黄色のペイントでついていますので、足下に注意して見落とさないようにして歩きましょう。
 いくつかの笹やハイマツ、ウラジロナナカマドのトンネルを越えて歩くこと約2時間。裾合平分岐に到着しました。そこには標識があり、真っ直ぐ北側に向かって進むと、当麻乗越・沼の平・愛山渓方面で、東側に進むと中岳温泉・北鎮岳・黒岳方面となります。思っていたより早く着いたので、中岳温泉方面へ10分ほど行ってみました。夏は日本最大級といわれるチングルマのお花畑が群生していた場所は、秋になると真っ赤な絨毯に衣替えします。こちらも木道が整備されていますので、とても歩きやすいです。チングルマの葉っぱはナナカマドと違って強風により散ることが少ないので、9月いっぱいまで楽しむことができます。ちなみに、中岳温泉へは裾合平分岐から約50分。それでは、今回の目的地当麻乗越へ向かって出発です。当麻という意味は、アイヌ語で沼、湿地のあるところという意味があります。確かにこれから向かうところには、至る所に沼や池が点在しいて、歩きにくい箇所がありますが、当麻乗越から見下ろす景色を考えるとたいしたことではありません。

エゾオヤマノリンドウ

登山道から見える紅葉

コケモモの実

ウラジロナナカマドと木道

近年整備された登山道

裾合平分岐手前の登山道より

大鉢とチングルマの紅葉

中岳温泉へ向かう木道

木道から旭岳とチングルマの紅葉




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